あなたは、虚言癖の自分は病気かもと疑っていませんか?
本記事では『パーソナリティ障害』という本から「虚言癖は病気なのか」を考察しました。
※精神疾患に関しての専門家ではないので、参考程度にお読みください。
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虚言癖とは?

虚言癖は、どうしても嘘をついてしまう人の性質を指します。
虚言癖という言葉自体は、病気を指しているわけではありません。
しかし深刻になると、演技性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害などの病的な症状が関係してくる場合があります。
では、次で虚言癖と関連性が強いとされるパーソナリティ障害についてまとめていきます。
パーソナリティー障害について

パーソナリティー障害の中には以下のようなパターンがあります。
境界性パーソナリティ障害
自己愛性パーソナリティ障害
演技性パーソナリティ障害
反社会性パーソナリティ障害
妄想性(猜疑性)パーソナリティ障害
統合失調質(シゾイド)パーソナリティ障害
統合失調型パーソナリティ障害
強迫性パーソナリティ障害
依存性パーソナリティ障害
回避性パーソナリティ障害
以下では虚言癖と関連しそうなものをピックアップして解説します。
自己愛性パーソナリティ障害
自分を特別な存在だという意識が強く、尊大・傲慢な態度を取り、ほかの人への思いやりや共感する態度が欠如しているのが、自己愛性パーソナリティ障害の人の特徴です。
林直樹著『ウルトラ図解 パーソナリティ障害』P70-より引用
それと同時に、劣等感が強いことも多く、自分の理想の姿を作り上げて、賞賛を得ようとします。
本によれば、1.0~6.2%男性に多いようです。年齢が上がるにつれて自然に治る人もいるだとか。
虚言癖にも似たような性質があります。
例えば、このエピソード▼
大学の同級生で、社会人になってからやたらインスタに有名な人と飲み会したやら、パーティーに招待されたやら投稿している人がいました。
有名な起業家に誘われて、一緒に会社を立ち上げるとも投稿してたので、成功したら雇えよーとコメントしたこともあります。
随分色々と成功してるんだなと思ったら、実は会社で人間関係うまく行かず、退職してネズミ講?のようなものにハマっててやばいと友人内で話題になっていました。
嘘でも自分をよく見せたいんだとびっくりしました。
(30代男性/会社員)
これはネット上で虚言癖のエピソードを募集した時にあったものです。
さらに虚言癖が悪化すれば、自己愛性パーソナリティ障害へ進行する可能性もあるでしょう。
演技性パーソナリティ障害
派手な外見や大げさなふるまいで、ほかの人、特に異性の注目や関心を集めることに、エネルギーを傾けてしまうのが、演技性パーソナリティ障害です。
林直樹著『ウルトラ図解 パーソナリティ障害』P74-より引用
いつも話題の中心が自分であってほしいのも演技性パーソナリティ障害の特徴の一つです。
背後にあるのは、注目されないと自分に価値を見いだせない気持ちです。
虚言癖にも共通する部分があります。
今考えると元虚言癖の私自身がそうでした。
どこか話の中心を自分に持っていくために、行ったことも無いハワイやフランスに行ったと嘘ついたり、父の職業を偽ったりしていたように思います。
劣等感と注目してほしい気持ちが共存して、虚言癖へと発展していました。
パーソナリティ障害のセルフチェック

虚言癖とパーソナリティー障害はイコールではない

結論をまとめると、虚言癖があるだけでは病気ではありません。
そして虚言癖とパーソナリティ障害は関連性はあるものの、ケースバイケースで判断する必要があるでしょう。
本の中で、パーソナリティ障害は『誰もが持っている特徴を極端にしただけ』との記載がありました。
これは虚言癖にも言えることで、人は誰しも嘘をつくことがありますよね?
虚言癖はその頻度や性質が極端なだけかもしれません。
精神科医の書いた『虚言癖、嘘つきは病気か』という本でも、虚言癖は病気かどうかについての結論は下していません。
それほど複雑で判断のつきづらい話なのでしょう。

